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韓国から感動のひと口小話(1)2023年02月02日

日本語が話せる喜び

40年前になりますが、私どもが来韓して間もなく韓国を代表する永楽教会からお電話をいただき、キリスト教放送での対談番組で、日本から牧師一家が来られたとのことで、ぜひお目にかかりたいのですが…。今ならすぐにとんで行くところですが、当時は来たばかりで、右も左もわかりません。ソウル南部の江南区に備えられた私どものアパートでお会いすることになり、二人の役員さんが来られて、以下のような要件を話されました。

「日本語聖書班(日本宣教部)の開設が役員会(長老会)で承認されたのですが、ひとつ条件があります。日本語聖書班の指導牧師は日本人の牧師でなければなりません。」

こうして、1982年の新年度から(韓国の新年度は1月です)保守的な韓国教会で日本人牧師を迎えて毎週主日の11時から正式に日本語での聖書班がスタートしたのです。最初は4~50名から次第に増え続け100名を超えるようになりました。このクラスの内容は、讃美・祈りに続いて私の30分ほどの日本語の聖書講義で(ここまでは日本語)、残りの報告等は韓国語で終り、2時半からの日本人教会へ飛んで行くのです。

このクラスでは、日本語の聖書を学ぶだけではなく、日本人伝道のためにも祈り、ソウルの銀座道理と言われる明洞(ミョンドン)の繁華街でトラクト配布をしたりして伝道の実
践もしており、別名‘日本宣教部’とも言われるゆえんです。
                           
この日本語聖書班に始めから出席されているK勧師(女性の一番上の奉仕職)というかたから最近長いお電話をいただきました。40年近くもの間、共に日本語聖書班で聖書を学んではいたものの、会員が多く、機会もなかったということで、私も反省しお詫びもしながら、お話を伺っているうちに、日本人伝道に対する熱い情熱・使命感を感じました。

この方のお話をまとめて申しますと、日本の植民地時代に強制的ではあったけれど、日本語が話せるようになったのは神様の恵みであり摂理でもあるので、いながらにして日本人に伝道ができることを改めて感謝しています、とのことでした。

韓国のクリスチャンの方々はおおむね、日本人伝道に熱心です。この国の多さに比べて日本の信者数はけた違いに少ないので、何とかお役に立ちたいという純粋な救霊の思いからなので、何とかその実現に結び付けたいと思います。